Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
なるとひちょう
鳴門秘帖(一)
吉川 英治
Lisez 鳴門秘帖(一) (なるとひちょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 262 100 caractères · 523 écrans
同心とみえる。十手よりやや長めなハチワリを持って、真っ向から、かれの小手を叩き伏せようとした。――が、お綱はヒラリと横に避けて、近づくものを斬りとばしながら、まッしぐらに駈けだした――今戸河岸から聖天町のほうへ。
続いて十四、五人の捕手、バタバタとあとを慕う。霜の夜の御用の声は、ひときわすごくひびいて戸を開ける窓もない。
「どこへ曲った」
「たしかにこの路次」
「抜けられるな――しまッた――早く先へ廻れ、番屋の前をみたらお手を拝借とどなれ、おお、みんなそっちへ行っちゃいけねえ、半分はここから後を追いつめろ」
長蛇は二つに別れて横丁へ入る。
路次から路次をかけ廻りながら捕手は、ゴミための蓋から空家の床下まで覗いていったが、とうとう姿が見あたらなかった。
だがどうしても、この一劃から出たとは思われないので、番屋の者の手を借りあつめて、なおもくまなく尋ねたが、それに似よった女にも出あわない。
では、お綱は一体どこへどう消えてしまったのだろう? というに、あえて女だてらに屋根や高塀伝いの離れ業をしたのでもなく、また変幻自在な忍びの技を弄したのでもない、明々白々と、裸体になっているのである。