Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さぎむすめ
鷺娘
大倉 燁子
Lisez 鷺娘 (さぎむすめ) de 大倉 燁子 (おおくらてるこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 370 caractères · 21 écrans
3
母に起されて、百合子はパッと眼を開くと、直ぐまた起ち上って復習を始め、母を驚かせた。
青褪めた顔に眼を血走らせ、舞台稽古に馳けつけた。彼女はもう死者狂い、耻を掻かされた家元への吊合戦だ。悲壮な決心で鷺娘に全霊を打ち込んだのだったが、悲しいことには百合子の芸には独特の持ち味もなければ、習った形以外のうまみを見せるということがなかった。焦れば焦れるほどかたくなった。
家元はもう投げてしまって、
「今となっちゃもう仕様がない。反って、お笑いぐさで、愛嬌があっていいよ」と嘲笑した。
笑いを噛み殺していた朋輩達は家元が笑ったので、もう我慢がしきれなくなり、一度にぷっと吹き出した。
百合子は狂気のようになって、楽屋口から外へ飛び出した。
3
百合子が晴れの舞台で鷺娘を踊ると聞いてから、まゆみはすっかり憂鬱になってしまった。
「どうぞ、切符をどっさりはいて頂戴、舞踊界へ入る私の首途を祝福して、成功を祈って下さい。当日は是非お二方様お揃いで御見物のほどを――」
走り書きの手紙に添えて、プログラムと切符が沢山届けられた。
気の利いたそのプログラムを眺めると、まゆみは我知らず心の時めくのを覚えた。