Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
よみから
黄泉から
久生 十蘭
Lisez 黄泉から (よみから) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 167 caractères · 21 écrans
三
おばあさまの琴爪というのは、琴古の名人だった光太郎の祖母が死ぬとき、これはおけいに、といって遺したものだった。
光太郎がどうしたんだとたずねると、あなたはもう日本へ帰っていらっしゃらないでしょうから、きょういただいておかないと、もういただけなくなってしまうからといった。
「お客さまでございます」
という声がした。おどろいて顔をあげると女中さんが立っていた。
「だれだい」
「あの、二十二三の若いお嬢さまでございますが」
光太郎は、えっといって椅子から立ちあがった。
三
玄関へ出てみると、眼に張りのある、はっきりした顔だちの、いかにもお嬢さんと呼ぶにふさわしいような品のいいひとが立っている。
「失礼ですけど、こちらさま、もと銀座にいらした魚返さんではございませんかしら」
とたずねた。
光太郎がそうだとこたえると、やはりそうだったわ、とうれしそうに口の中でいった。
居間へ通ると、千代は日本人にしては長すぎる脚を斜に倒すようにして椅子にかけて、
「あたくし、もと銀座におりました今屋の伊草のもので、千代と申しますんですけど、こんどニューギニアから帰ってまいりましたので、おけいさんのこと、すこしお話しもうしあげたいと思って、それで、お伺いしましたのよ」