Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こうちょうのなげき

黄鳥の嘆き

甲賀 三郎

Lisez 黄鳥の嘆き (こうちょうのなげき) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 40 792 caractères · 82 écrans

Aozora Bunko

どうも二川家の遺伝らしい。

用件はというと、例の如く相続者の問題だ。

僕も鳥渡癪に障ったから、

「一体君はいくつか」

と訊いてやった。

「君と同じ年だ」

「じゃ、やっと、三十二じゃないか、奥さんは確か二十七だろう。未だ子供を諦める年じゃない。相続人、相続人といって騒ぐのは早い」

すると、二川は妙に萎れていうのだった。

「いや、朝子は身体が弱いから、到底子供は望めない。それに僕は心臓に故障があるから、いつ死ぬか分らんし――」

「心細いことをいうな、大丈夫だよ」

「駄目だ」

「大丈夫だ」

すると、二川は急に威丈高になって、

「君は何だ。僕の顧問弁護士じゃないか、相続の問題については、真面目に僕のいう事を聞く義務がある。君がそんな態度を執るなら、今日限り顧問弁護士を断って、他へ相談に行く」

そういわれては仕方がないので、

「よし、じゃ聞こう」

「僕が死ぬと、誰が二川家を相続するのだ」

「いつもいう通り、奥さんに相続権があるが、それでは二川家は絶えて終う。重武君が相続する順になるだろう」

「それが僕は堪えられないんだ。あの放蕩無頼の重武に、二川家を相続させる事は、いかなる理由があっても嫌だ。