Classiques japonais avec furigana
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こうちょうのなげき
黄鳥の嘆き
甲賀 三郎
Lisez 黄鳥の嘆き (こうちょうのなげき) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 40 792 caractères · 82 écrans
之が当然相続人なんだすが、和行の腹異いの弟に和武ちゅう人があって、この人が訴えを起した。何ちゅうて訴えを起したかちゅうと、和秋は和行の本当の子やない、戸籍では本当の子になっとるが、実は貰子を実子のようにして、戸籍に入れたんや、それにはこれ/\の証拠があるちゅう訳なんだす。名門の事やから、検事局でも絶対秘密にするし、子爵家の方ではちゃんと新聞の方に、手を廻していますから、一行だって出やしまへん。世間では誰も知らんが、子爵家ではどうも弱ったらしい。というのが、貰子というのが本当らしいのだンな。貰子いうても、チャンと血統を引いているのだすが、華族さんには喧しい規則があって、親類でも無闇に養子に貰えん、ちゅうのでまあ実子に仕立てたのだンな。
一つにはこの訴訟を起した和武ちゅうのが、和行のお父さんが芸者かなんかに生ました子で、腹異いの弟になっているが、和行はこの弟が大嫌いで、之に跡が譲りとうない、子供がないと、嫌でもその方に行くちゅうので、そういうからくりをした訳だす。
和行ちゅう人がこの腹変りの弟を嫌うたのも訳のあることで、和武ちゅう人はでけ損いで、十八の年にはもう酒を呑み、女を拵えて、子爵家を出奔したちゅう、今の言葉でいうと、どえらい不良少年だす。