Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Leggi あさひの鎧 (あさひのよろい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.520 caratteri · 475 schermate

Aozora Bunko

人が来たようです、ご免なさりませ」

娼婦に化けて入り込んでいた、幽霊女は立ち去った。

一人の侍女が寄って来て、

「お仕度出来ましてござります」

と、こう陸奥守へ囁いたのは、館の中の好色陣が、いよいよ本領を発揮して、武将が武将の体面を忘れ、白拍子や遊君と各自の部屋へ、こっそり隠れる頃であった。

「ウフ、さようか。……では馳走に」

ヌッと陸奥守は立ち上がった。

「どこへじゃ?」

と、三河入道が訊いた。

「よい所へじゃ。……いい所へ」

云いすてて陸奥守は蹣跚と、この座敷から出て行った。

この姿を見送っていたのは、まだこの席にいた鬼火の姥であったが、

「範覚よ、どうする気じゃ?」

とそそのかすように囁いた。

範覚はさもさもうらめしそうに、陸奥守の行った方角を、白い眼をして睨んだが、

「入道殿は殺生じゃ」

「では何んとかせずばなるまい」

「姥、どうしたらよかろうのう?」

「横どりされようとしているのじゃ。だからまたそれを横どるがいい」

「どうしたら取れる? え、姥よ?」

「智恵で取りな、智恵を働かせて」

「…………」

範覚一生懸命考え込んだが、

「やろう! 智恵で、やってみよう。……ところで姥、お前はどうする?」