Classici giapponesi con furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Leggi あさひの鎧 (あさひのよろい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.520 caratteri · 475 schermate
満足せざるを得なかった。
「せっかくのお進めでござるによって、では遠慮なく逗留仕り……」
「荒行でいささか疲労した体を、休ませていただくことにいたしましょう」
と、片岡坊こと片岡八郎と、岡本三河房が隙かさず云った。
戸野兵衛は大満足で、新館一棟を九人にあてがい、手をつくして歓待した。
家人ことごとく喜んだ中に、わけても喜んだのは娘の呉服で、何かと用を目付けては、その新館へ姿を現わし、若い美貌の先達に近より、何くれとなく話すのであった。
十二月にはいると寒さが加わり、峰々谷々は雪と氷とで、白く堅くとざされてしまった。
鹿か、猪か、獣でなければ、容易に他郷へは出られそうもなく、天然の関所を据えられたのである。
ある日八人の山伏たちは、兵衛から届けられた般若湯を、炉の火であたため汲みかわしながら、山伏言葉で話していた。
「平賀坊よお主どうする。……河内国金剛山へ、楠木多門坊を訪ねて行き、その後の様子知りたい、などと昨日あたりまで申しておったが、この雪では行けそうもないぞ」
「そういう赤松坊こそどうする気じゃ。……播磨の国へ立ち越えて、苔縄山へ円心坊を訪ね、先達殿の御旨を伝えると、口癖のように云っていたが」