Classici giapponesi con furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Leggi あさひの鎧 (あさひのよろい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.520 caratteri · 475 schermate
云いすてて姥は走り出した。
「待ちな、姥、俺らも行く。……あの走りざま、色気がないなあ……役の行者に呪縛されたという、鬼子母神様にそっくりじゃ。飛天夜叉殿、ではご免。……未練のこして行くとしようぞ」
ノソリノソリと金剛杖をつき、金地院範覚は歩き出した。
「いいとりあわせの二人だよ」
云い云い笑止らしく桂子は笑い、社殿の縁から飛び下りたが、
「おや」
と不意に彼女は云った。
「皇子様お通りじゃ、尊い御方が!」
なるほど、荒野を京の町の方へ、一筋通っている道を辿って、館の方から一団の人影が、足早に歩いて来るのが見えた。
梨本御門跡様が従者に囲まれ、歩を運ばれる御姿であった。
「御栄えあれ皇子様御栄えあれ! ……御父君様は御今上様、御母君様は北畠氏、権大納言師親様のご息女、民部卿三位局親子様、……ご幼年から御聡明で御濶達、帝のご寵愛もおいちじるしく、ご兄弟様との御仲も御むつまじく、四方よりのご人望は富岳よりも御高く、御在しますところの御皇子様! いよいよ弥栄えましまして、やがてはこの御国の御礎石となられ、現身さながら御神として、崇められまするでござりましょう! ……御栄えあれ皇子様御栄えあれ!」