Classici giapponesi con furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Leggi あさひの鎧 (あさひのよろい) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 239.520 caratteri · 475 schermate
「わたしでありましたら死ぬことだけはやめて……ええと、それから、ええと、それから……」
「ええとそれからどうなさいますの?」
浮藻はひどく好奇心を持って、その後の言葉を待つらしく、雛を折る手を止めてしまった。
「さっきも私申しましたとおり、まず一人を満足させ、そうして自分も満足し……」
「それだけでいいじゃアありませんか。……一人と一人とだけでネエ小次郎様!」
熱を持った烈しい処女の眼で、浮藻は小次郎を見詰めながら云った。
「一人と一人だけでネエ小次郎様!」
「はい、しかし、もう一人の男に、テコナという女は恋された筈で……」
「ですから自分から死んだのよ」
「そいつが私にはわからないんで……」
「どうしてお解りになりませんの?」
「どうしてといってそんな場合には……」
「死ぬよりほかはありませんわね」
「え、そいつが私にはわかりませんので」
「どうしてですの、小次郎さん?」
「二人の男に恋された以上……」
「どっちへも行けなければ死にますわねえ」
「いえ、両方へ行きますので」
「あら、そんなこと出来ると思って!」
「何んですって!」
とかえって驚き、
「私はいつもそうして来ましたので……」