Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

あまりもの

あまり者

徳永 直

Leggi あまり者 (あまりもの) di 徳永 直 (とくながすなお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8421 caratteri · 17 schermate

Aozora Bunko

どうしてそんなものを兵さんが持っていたかと驚いた。四郎次と次郎とは逃げだそうとした。

「逃げるな、逃げると打った切るぞ。……いいかい、家へかえってから、この事をおふくろに話したら、これだぞ!」

四郎次と次郎は全く慄え上ってしまった。

しかし、私と兵さんが家へかえった時は、四郎次のおっ母が来ていた。そして背の低いけちんぼうの四郎次の阿母は、兵さんと私を見るとニヤリとした。仕事から帰ったばかりらしい跣足の父はしきりと、頭を下げて詫びていた。

私は怖くて家へ這入れなかった。四郎次の阿母が帰って行くと同時に、私と兵さんとは、井戸端の柿の樹に、縛りつけられて、散々にひっぱたかれた。私はひいひい声を出して泣いた。

「モウ、止したら……」

母は止めていた。しかし父は止めなかった。私は泣きながら、これは四郎次の阿母が言い付けたから、家主の手前こんな酷いことを父がするのだと思った。私は心から四郎次と四郎次の母が憎かった。

私は殴られる度に、身悶えしたので、後手にくくられた手が、荒い柿の肌で、むごたらしく擦り剥けた。

然し兵さんは泣きもしなかった。そして黙って殴られていた。