Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あめんちあ

あめんちあ

富ノ沢 麟太郎

Leggi あめんちあ di 富ノ沢 麟太郎 (とみのさわりんたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 41.594 caratteri · 83 schermate

Aozora Bunko

乾き切らない路は、タイヤーとか靴蹟とかのために無惨にも掘り返されていた。

ちょっと気を奪われて見ると、まるまると毛にふくらんだ子犬が、向側の寺院の石段を脚早に登って行くのであった。

子犬の躯は重そうに見える。

いかにもその足並みが苦しそうに見える。

しかしその子犬は、石段の上の見えないところから漏れてくる口笛を目当てに急いでいた。

彼が求めた煙草はかなり香味を失っていた。

そうして彼が部屋に戻って、三本目かそこらの煙草を喫み終らないうちに、障子の外で人のけはいがした。

「居るかね。

」

「うむ……」

部屋へ這入って来た青沼白心の顔は、一瞬わざとらしく歪められた。

「や、これはひどい烟だね……君、君の死んだ後で、君の肉体を煙草にして喫んだら、さぞ美味しかろう!」

青沼の呟くようなこの言葉は、彼をいたく苦しめた。

これは青沼の冗談であろうか。

と、またしても奇妙な考えに耽けろうとした時、彼は時計の打ちひびく音を階下の方から聞いた。

「みじめなものさ……そうむちゃに喫むのはよし給え。

」

この言葉で、彼は親友も亦、彼自身の敵の連累者になったのではあるまいかと疑いはじめた。

「おれは多分死ぬだろう!」