Classici giapponesi con furigana
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おきくとおとうと
おきくと弟
小川 未明
Leggi おきくと弟 (おきくとおとうと) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 2188 caratteri · 5 schermate
母親は、まだ幼い弟の守りをしながら、内職に忙しいからです。そして、北国は、いま冬の最中でした。こちらは、梅の花が咲きかけているが、そして雪ひとつないが、北国は、明けても暮れても、雪が降っているのであります。
「ほんとうに、弟は、どうしているだろう? もう、学校から、家へ帰った時分かしらん。」
こんなことをぼんやりと考えているとき、坊ちゃんが、彼女を見つけて、
「ねえや、マントを持ってきてくれたの、ありがとう。」といって、元気よく受け取って被ると、お友だちといっしょに話しながら、さっさとおきくを後に残していってしまいました。彼女は、その活発な子供らしい姿を見送って、ほほえんだのでありました。
その夜のこと、明るいランプの下で、家の人たちは、楽しく語り合ったときに、正ちゃんはおきくに向かって、
「ねえや、おまえには弟があるの?」と、ききました。すると、彼女は、赤いほおに、笑いを浮かべて、
「今年九つになる弟があります。このごろは、雪の中を毎日、学校へいっていますでしょう。」と、答えました。
村から、学校へゆくには、原を越さなければならない。そこは、いつも風の強いところだ。