Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おさかなじょし

お魚女史

坂口 安吾

Leggi お魚女史 (おさかなじょし) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9457 caratteri · 19 schermate

Aozora Bunko

「だって、先生、あらア、先生、エロだわア。まア、先生、キャーッ。私小説だなんて、自分のこと、書かせるのウ、私にイ。あらア、キャーッ。あんなこと、書くなんて、まア、セーンセ、私にも書けって言うのウ、アンナコトウ、まア、エロだア、キャーッ」

マッカになって、身悶えて、声が秘密をさゝやくように低くなるかと思うと、にわかにキャーッと脳天から立ち昇り、行き交う人々が呆気にとられ、私をユーカイ犯人のように険しい目で睨むから、私も困ってしまって、

「ねエ、君、わかった。小説、できたら、持ってきて下さい。じゃア、さよなら」

「あらア、先生、ひどいわア。一しょに、お茶ぐらい、のみましょうよ。私と一しょじゃ、はずかしいのウ。あらア、誰も恋人だなんて、思わないわア。思わないでしょう。思いますかア。思うかしらア。思うかなア。イイやア。そんなことウ。チェッ。ナニさア。あらア。でも、先生、お若く見えるから、いくらか釣合うかなア。でも、先生、禿げてらッしゃるでしょう。変よウ。私、ハズカシイわア。キャーッ」

いきなり、私の腕に、とびついて、ぶらさがった。御本人も、ビックリして、ちょッと手をひッこめかけたが、思い直したらしく、私の袖をちぎれるぐらい掴んで、一しょに手をふって歩きはじめた。