Classici giapponesi con furigana
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ちゃん
ちゃん
山本 周五郎
Leggi ちゃん di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.377 caratteri · 45 schermate
冗談じゃねえほんとだ、と良吉は口をとがらした。帰りに東屋へ寄ろう、今日は儲かったんだ、本当だぜ、ちゃん。まあいい、おれはさっき一と口やったんだ、と云いながら、重吉は喉が鳴るように感じた。まだ時刻が早いので、男湯はすいていた。ざっとあびて出よう、と良吉が云い、そうして彼は父親の背中をさすってやった。
「へんなことをきくけれどね、ちゃん」と背中をさすりながら良吉はいった、「お蝶さんていうのはどういう人なんだい」
重吉の肩がちょっと固くなった。
「お蝶さんって、――どのお蝶さんだ」
「おとわ町で呑み屋をやってる人さ」
「それなら、どういう人だってきくことはねえだろう、その呑み屋のかみさんだよ」
「ただ、それだけかい」
「ただ、それだけだ、もう一つ云えば、勘定が溜まっているくらいのもんだ」と云って重吉は調子を変えた、「――良、どうしてそんなことを訊くんだ」
良吉は声を低くした、「本当にそれだけならいいんだ、おれ」と彼はそこで言葉を切り、それから考えぶかそうに云った、「――かあちゃんが心配しているもんだから」
「そうか」と少しまをおいて重吉が云った、「そいつは気がつかなかった」