Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ちゃん
ちゃん
山本 周五郎
Leggi ちゃん di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.377 caratteri · 45 schermate
「よせやい」と良吉が云った、「そう四角ばるこたあねえや、酒だろ、ちゃん」
「うん」と重吉はうなずいた、「――酒だ」
「あたしがつけるわ」とおつぎが立った。
重吉はお直に云った、「片づけるのは待ってくれ、そのまんまにして、みんな立たねえでそこにいてくれ」
「酔っぱやってんだな、たん」とお芳が云った。
お直は立って、酒の燗のつくうちに片づけよう、このままではきたなくてしようがない、そう云って手ばしこく膳の上を片づけ、お芳と亀吉がそれを手伝った。良吉はこのごろ読み書きを習いにかよっている。一つ向うの路地にいる浪人者の家で、小さな寺子屋をやっており、夜だけかよっているのだが、彼は「今夜はおくれちゃった」と云いながら父親には構わず、道具を揃えて立ちあがった。
「そうか」と重吉は気がついて云った、「おめえ手習いだったな」
それででばなをくじかれ、重吉はまるで難をのがれでもしたような、ほっとした顔になり、かしこまっていた膝を崩して、あぐらをかいた。――良吉は出てゆき、酒の支度ができた。お直とおつぎは内職をひろげ、重吉はお芳と亀吉をからかいながら、手酌で飲みだした。こんどは酒がうまくはいり、気持よく酔いが発してきた。