Classici giapponesi con furigana
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ふしぎなひと
ふしぎな人
江戸川 乱歩
Leggi ふしぎな人 (ふしぎなひと) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N4. Tocca una parola per il significato.
N4 · base · kanji e kana moderni · 44.138 caratteri · 89 schermate
金色のとら
さあ、これ、返すよ」
といって、さっき、二十めんそうから取りもどしたほうせきを、明智たんていのぶかに手わたすのでした。
「それにしても、あいつ、いつの間にほうせきを取り出したのかなあ。ぼくたちは、ちゃんと見はっていたんだが……」
「あいつは、手品使いだよ。ほら、一度、金庫をあけて、ほうせきばこの中にほうせきのはいっているのを、たしかめただろう。あのときだよ。金庫の前にしゃがんで、ほうせきばこをもどすときに、すばやくほうせきだけをぬき取って、うちポケットに入れてしまったのさ」
黒いお化けのポケット小ぞうがせつめいしました。
金色のとら
それから、家じゅうのそうさくが始まりました。
明智たんていのぶかがふたり、書生がふたり、自動車のうんてん手、それに、黒ふくめんのままのポケット小ぞうもくわわって、六人が二組に分かれて、ろうかからろうかへ、へやからへやへと、さがし回るのでした。
しかし、木村さんに化けた二十めんそうは、どこにもいません。もう、さがすところがないのです。
「あっ、このおし入れ、まだあけてみなかったね」
ポケット小ぞうが、ろうかのおし入れの前に立ち止まって、そっとささやきました。