Classici giapponesi con furigana
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みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
Leggi みなかみ紀行 (みなかみきこう) di 若山 牧水 (わかやまぼくすい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 102.087 caratteri · 203 schermate
のみならず七軒の人たちはすべてその大野川の者で、一年のうち五月から十一月まで、雪の消えた間だけ其処から登って白骨で営業しているのであった。で、飲食物から何から、すべて大野川から運んで来るのを私は知っていた。そしてその耳に馴れた大野川という宿場に種々な好奇心が動いていたのである。然し、その日峠から其処へ出かけて行こうとは全く夢にも思いがけぬ、酔が云わせた即興にすぎなかったが、そう言葉に出してしまって見ると可笑しくも実際にそうしてもいいという気が湧いて来た。
「そうですか、なるほど、それも面白い」
友人も勢い立って調子を合せた。
「あアれ端や、お前先生にそんな事してお貰い申しちゃ済まねエに」
年寄は惶てて息子の名を呼びながら注意した。が、なアに、それもいいでしょうと笑いながら息子は相手にならなかった。
其処からの下りのひどく嶮しいのを知っている私は、茶店で草鞋を買って下駄に代え尻端折の身軽になりながら、下駄には別に手紙を添えて丁度白骨の湯宿の方へ通りかかった牛引の若者にことづけた。何を運ぶにも此処では殆んど牛を使っていた。馬では道が通りかぬるのだそうだ。