Classici giapponesi con furigana
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かぜのまたさぶろう
ポラーノの広場
Leggi ポラーノの広場 (かぜのまたさぶろう) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 67.062 caratteri · 135 schermate
『この風はたしかに颶風ですね。』
支那人の博士はやっぱりわらって気がないように、
『瓦も石も舞い上らんじゃないか。』と答えながらもう壇を下りかかるんだ。子供の助手はまるで一生けん命になって
『だって木の枝が動いてますよ。』と云うんだ。それでも博士はまるで相手にしないねえ、僕もその時はもう気象台をずうっとはなれてしまってあとどうなったか知らない。
そしてその日はずうっと西の方の瀬戸物の塔のあるあたりまで行ってぶらぶらし、その晩十七夜のお月さまの出るころ海へ戻って睡ったんだ。
ところがその次の日もなんだ。その次の日僕がまた海からやって来てほくほくしながらもう大分の早足で気象台を通りかかったらやっぱり博士と助手が二人出ていた。
『こいつはもう本とうの暴風ですね、』又あの子供の助手が尤らしい顔つきで腕を拱いてそう云っているだろう。博士はやっぱり鼻であしらうといった風で
『だって木が根こぎにならんじゃないか。』と云うんだ。子供はまるで顔をまっ赤にして
『それでもどの木もみんなぐらぐらしてますよ。』と云うんだ。その時僕はもうあとを見なかった。なぜってその日のレコードは八米だからね、そんなに気象台の所にばかり永くとまっているわけには行かなかったんだ。