Classici giapponesi con furigana
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ヴァリエテ
ヴァリエテ
宮本 百合子
Leggi ヴァリエテ di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5156 caratteri · 11 schermate
佳一にそんな打あけ話をするくらいであった。或るとき、姉の和子にそのことを話すと、和子は、
「そうお。……佳一さん、信用があるのね、おめでとう」
冗談とも本気ともつかず笑っていった。何かぼんやりした微妙なものがあることは佳一も感じてい、榎のいるとき、いないとき、絹子の打ちとけ方に相違のあることをも、彼は心づいているのであった。
「さ、ポチゃの子、見てらっしゃい。楓ちゃん、まだか、まだかってないてたことよ」
窓際のディヴァンにかけ、佳一は冷たい紅茶のコップをとり上げた。
絹子は、臙脂色の帯の横を見せ、立ったまま二つ三つピアノで諧音を鳴らした。
「変じゃないこと? このピアノ」
「どうかしたんですか」
「大変なことになっちゃったの」
絹子は小さい声で、
「贋なんですって、ベッシュタインの」
といった。
「私閉口しているの、実は。これ買うとき、ほら榎、神戸へ行っていたでしょう。電報打ったり何かして買わせたんですもの」
「でも――本当なんですか、誰か鑑定したんですか」
「ついこの間、偶然会社の人が来て、麻布のミセス・フーシェって方のところへおとまりになったんですって。そこに、これと同じのが一台ありましたの。