Classici giapponesi con furigana
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さんしろう
三四郎
Leggi 三四郎 (さんしろう) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 169.765 caratteri · 343 schermate
そういう点で君だのぼくだのは、あの女の夫になる資格はないんだよ」
三四郎はとうとう与次郎といっしょにされてしまった。しかし依然として黙っていた。
「そりゃ君だって、ぼくだって、あの女よりはるかに偉いさ。お互いにこれでも、なあ。けれども、もう五、六年たたなくっちゃ、その偉さ加減がかの女の目に映ってこない。しかして、かの女は五、六年じっとしている気づかいはない。したがって、君があの女と結婚する事は風馬牛だ」
与次郎は風馬牛という熟字を妙なところへ使った。そうして一人で笑っている。
「なに、もう五、六年もすると、あれより、ずっと上等なのが、あらわれて来るよ。日本じゃ今女のほうが余っているんだから。風邪なんか引いて熱を出したってはじまらない。――なに世の中は広いから、心配するがものはない。じつはぼくにもいろいろあるんだが、ぼくのほうであんまりうるさいから、御用で長崎へ出張すると言ってね」
「なんだ、それは」
「なんだって、ぼくの関係した女さ」
三四郎は驚いた。
「なに、女だって、君なんぞのかつて近寄ったことのない種類の女だよ。それをね、長崎へ黴菌の試験に出張するから当分だめだって断わっちまった。