Classici giapponesi con furigana
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さんごくし
三国志
吉川 英治
Leggi 三国志 (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 161.356 caratteri · 323 schermate
二
逢紀は印を捧げて、
「あなたを、車騎将軍に封ずというお旨です」と、伝えた。
袁譚は、怒って、
「何だ、これは?」
「車騎将軍の印です」
「ばかにするな。おれは袁尚の兄だぞ。弟から兄へ官爵を授けるなんて法があるか」
「ご三男は、すでに冀州の君主に立たれました。先君のご遺言を奉じて」
「遺書を見せろ」
「劉夫人のお手にあって、臣らのうかがい知るところではありません」
「よし。城中へ行って、劉氏に会い、しかと談じなければならん」
郭図は、急に諫めて、彼の剣の鞘をつかんだ。
「いまは、兄弟で争っている時ではありません。何よりも、敵は曹操です。その問題は、曹操を破ってから後におしなさい。――後にしても、いくらだって取る処置はありましょう」
二
「そうだ、内輪喧嘩は、あとのことにしよう」
袁譚は、兵馬を再編制して、ふたたび黎陽の戦場へ引返した。
そして健気にも、曹軍にぶつかって、さきの大敗をもり返そうとしたが、兵を損じるばかりだった。
逢紀は、どうかしてこの際、袁譚、袁尚の兄弟を仲よくさせたいものと、独断で、冀州へ使いをやり、「すぐ、援けにおいでなさい」と、袁尚の来援をうながした。