Classici giapponesi con furigana
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あるくこと
三好十郎の仕事 第三巻
三好 十郎
Leggi 三好十郎の仕事 第三巻 (あるくこと) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 334.472 caratteri · 667 schermate
そんな事より、買ったばかりの学校の本がカバンごと焼けちゃって、そのまんまの恰好したままキレーに灰になったのを見た時の方が、よっぽど悲しかったな。
肥前 だけどさ、空襲で家族をゴッソリ持ってかれたのは、なにもお前一人たあ限らねえ。それがお前だけが、こんなふうになっちまうのがよ、どう言うだか――
マキ うん、そりゃ、あたいにもわかんない。生れつき、そういう性分だったかもわかんないし……あれから、あたい、叔母さんちだの、伯父さんちだの、それからあっちこっちの保育園だとか収容所に行ったり、いろんな目にあった。みんな、よくしてくれた。すぐに着物をくれたり、オモチャをくれたり、食べ物くれたりするんだ。そんな着物を着さされて、そんなオモチャを抱かされて、新聞やなんかの写真をウンととられたよ。そういう時は、あたいたちは笑わなきゃならないんだ。……そいで、あたいの事を、マキとして、山の内マキと云う名を持った子供として可愛がってくれた人は一人もいやあしなかった。どこまで行っても、戦災児だ。戦災児だから、かわいそうだから、かわいそうと思わなきやならんから、かわいそうがってくれるだけだ。