Classici giapponesi con furigana
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あるくこと
三好十郎の仕事 第三巻
三好 十郎
Leggi 三好十郎の仕事 第三巻 (あるくこと) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 334.472 caratteri · 667 schermate
五六歩入って来てキチンと両足をそろえて立ちどまるが、誰も居ないので、あちこちを見る。――フロシキ包を床におろす。ハンカチを出して額の汗をふく。
同じ出入口からせい子が出て来る。抜けるように色の白い、しなやかな身体つきの三十前後の女。ひとえの着物にモンペ。美しい素足と泥だらけの両手。
せい ……(そのへんを見まわして)あら、どうなさいまして?
清水 ……はあ。
せい 先生は?
清水 は?
せい どっかへ、あの――?
清水 いらっしゃらないんです、どなたも――。
せい へえ。……ひるっから、そこでおよっていらしったんですけどねえ。(上手の壁のわきに敷きっぱなしになっている敷きぶとんを見る)――裏へでも、じゃ、おいでかしら、呼んでまいります。
清水 ――寝ていられると言うと、先生、まだやっぱり、おからだが――?
せい いえ、かくべつ、どこが悪いと言うんじゃないんですけど、なんですか、弱っていまして――私ども、心配しているんですけど――なんしろあなた、ちかごろの――(その時またドシンと響く音に気づいて)ああ! また、なすってる!(床を見る。上手の扉の近くの床板が三尺四方に切り取られて、そのあげぶたが横にずれたところから黒く見える床穴の所へ行き、下をのぞき込む)先生! あの、先生!――(床の下からユックリ何か答える声)