Classici giapponesi con furigana
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せけんし
世間師
小栗 風葉
Leggi 世間師 (せけんし) di 小栗 風葉 (おぐりふうよう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.390 caratteri · 36 schermate
「お前さん、ばかに手間を取ったじゃないか。四五日というのが、もうこれ、十日にもなるんだもの。」
と上さんが言う。
「どうもね、それが……とんでもねえ目に遭っちまったもんだからね、つい日間取ってしまって……」とグッタリ首を垂れる。
私はその萎れきった様子を見て、てっきり銀行の方がだめなのだと察した。
「そんなことはまあどうでも……それよりか万年屋さん、お前さんはもう家で泊らない方がいいよ。悪いことは言わないから、向うの三州屋へでもお行でな。」とつかぬことを上さんに言われて、万年屋は訝しそうに顔を挙げた。
「なぜね、私をもう泊めねえのかね。」
「そんなわけじゃないけれど……でも――ねえお前さんたち。」と上さんは周囲の者に言う。
「そうよ、その方がお前のためだ。」と誰やら言った。
こんな風で、上さんがいつまでも煮えきらぬことを言っているのを、万年屋は一図に泊めたくないのだと取ってしまった。で、さすがにむっとして、それなら泊めてもらわなくもいい、自分の留守中、嚊が寝たり食ったりした勘定の不足を奇麗にすまして、これからすぐ退払うと言った。
「別にそんな、お前さんから勘定なんか貰うのはありゃしない……からまたある道理もないやね。