Classici giapponesi con furigana
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せけんし
世間師
小栗 風葉
Leggi 世間師 (せけんし) di 小栗 風葉 (おぐりふうよう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.390 caratteri · 36 schermate
八
何とやらして空飛ぶ鳥は、どこのいずこで果てるやらって唄があるが、まったく私らの身の上さね。こうやってトドの究りは、どこかの果の土になるんだ。そりゃまあいいが、旅で死んだ日にゃ犬猫も同じで、死骸も分らなけりゃ骨も残らねえ――残しておいてもしようがねえからね。すると、まるで私というものは影も形もなしに、この永え間の娑婆からずッと消えたようになくなってしまうわけだ、そう思うと厭だね、ちとあっけなさすぎる……いや、あっけねえよりか第一心細えよ。」
「じゃ、旅を歇めて、家を持ったらいいでしょう。家を持っちゃ自然と子や孫もできるし、いつまでも君というものは――死んだ後までも残るじゃないですか。」
銭占屋も今はもう独身でない、女房めいた者もできた、したがって家庭が欲しくなったのだろうと思って、私はそう言ってやった。すると、重々しく首を掉って、
「君にゃこの心持が分らねえんだ。」と腹立しそうに言ったが、その辞も私には分らなかった。
八
その翌朝、同宿の者が皆出払うのを待って、銭占屋は私に向って、
「ねえ君、妙な縁でこうして君と心安くしたが、私あ今日向地へ渡ろうと思うからね、これでいよいよお別れだ。