Classici giapponesi con furigana
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ごじゅうのとう
五重塔
幸田 露伴
Leggi 五重塔 (ごじゅうのとう) di 幸田 露伴 (こうだろはん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 57.316 caratteri · 111 schermate
七十有余の老和尚、骨は俗界の葷羶を避くるによって鶴のごとくに痩せ、眼は人世の紛紜に厭きて半ば睡れるがごとく、もとより壊空の理を諦して意欲の火炎を胸に揚げらるることもなく、涅槃の真を会して執着の彩色に心を染まさるることもなければ、堂塔を興し伽藍を立てんと望まれしにもあらざれど、徳を慕い風を仰いで寄り来る学徒のいと多くて、それらのものが雨露凌がん便宜も旧のままにてはなくなりしまま、なお少し堂の広くもあれかしなんど独語かれしが根となりて、道徳高き上人の新たに規模を大きゅうして寺を建てんと云いたまうぞと、このこと八方に伝播れば、中には徒弟の怜悧なるがみずから奮って四方に馳せ感応寺建立に寄附を勧めて行くもあり、働き顔に上人の高徳を演べ説き聞かし富豪を慫慂めて喜捨せしむる信徒もあり、さなきだに平素より随喜渇仰の思いを運べるもの雲霞のごときにこの勢いをもってしたれば、上諸侯より下町人まで先を争い財を投じて、我一番に福田へ種子を投じて後の世を安楽くせんと、富者は黄金白銀を貧者は百銅二百銅を分に応じて寄進せしにぞ、百川海に入るごとく瞬く間に金銭の驚かるるほど集まりけるが、それより世才に長けたる