Classici giapponesi con furigana
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ごじゅうのとう
五重塔
幸田 露伴
Leggi 五重塔 (ごじゅうのとう) di 幸田 露伴 (こうだろはん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 57.316 caratteri · 111 schermate
其三十二
金を施し、十兵衛その他を犒らい賞する一方には、また伎楽を奏して世に珍しき塔供養あるべきはずに支度とりどりなりし最中、夜半の鐘の音の曇って平日には似つかず耳にきたなく聞えしがそもそも、漸々あやしき風吹き出して、眠れる児童も我知らず夜具踏み脱ぐほど時候生暖かくなるにつれ、雨戸のがたつく響き烈しくなりまさり、闇に揉まるる松柏の梢に天魔の号びものすごくも、人の心の平和を奪え平和を奪え、浮世の栄華に誇れる奴らの胆を破れや睡りを攪せや、愚物の胸に血の濤打たせよ、偽物の面の紅き色奪れ、斧持てる者斧を揮え、矛もてるもの矛を揮え、汝らが鋭き剣は餓えたり汝ら剣に食をあたえよ、人の膏血はよき食なり汝ら剣にあくまで喰わせよ、あくまで人の膏膩を餌えと、号令きびしく発するや否、猛風一陣どっと起って、斧をもつ夜叉矛もてる夜叉餓えたる剣もてる夜叉、皆一斉に暴れ出しぬ。
其三十二
長夜の夢を覚まされて江戸四里四方の老若男女、悪風来たりと驚き騒ぎ、雨戸の横柄子しっかとせ、辛張り棒を強く張れと家々ごとに狼狽ゆるを、可愍とも見ぬ飛天夜叉王、怒号の声音たけだけしく、汝ら人を憚るな、汝ら人間に憚られよ、人間は我らを軽んじたり、久しく我らを賤しみたり、我らに捧ぐべきはずの定めの牲を忘れたり、這う