Classici giapponesi con furigana
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じんがいまきょう
人外魔境
小栗 虫太郎
Leggi 人外魔境 (じんがいまきょう) di 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 101.713 caratteri · 205 schermate
やがてパリ、イタリアのブリンディッシ、アテネ、アレキサンドリア。
翌日は、バグダット、バスラを過ぎアラビヤ半島の突角にある“Sharjah”へ着いたのが深更の二時。荒い城壁にかこまれた、沙漠中の空港。すると、機体を下りたった彼のそばへ、歩み寄ってきた男がいる。まず、その男は慇懃な礼をして、
「ポルトガルの御使節、エスピノーザ閣下にいらせられましょう」
「へえっ」
と彼はびっくりして、叫んだ。
「日本人だ。いくら、日本と葡萄牙人が似ているからって、間違うにもほどがある。まして、俺は閣下じゃない」
「ご冗談を」
とその男は引きさがる気配がない。
「オーマンの、華の御儀へご参加になるエスピノーザ閣下であることは、手前よく存じております。また、お気さくの方で下々のことまで、よくおわきまえでいらっしゃる事も……」
「ハッハッハッハ、上にも下にも、下情しかしらん男だよ」
となんだか折竹も面白くなってきたところへ、とつぜん彼の咽喉がぐびっと鳴り、顔の表情が凍てついたようになってしまった。銃口が、彼の下腹部にぴたりと付けられている。
「これが、エスピノーザ閣下を遇する方法かね」