Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ほくとちょう

北斗帖

違星 北斗

Leggi 北斗帖 (ほくとちょう) di 違星 北斗 (いぼしほくと) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4108 caratteri · 9 schermate

Aozora Bunko

白い烟が立ちのぼる見ゆ

戸むしろに紅葉散り来る風ありて

小屋いっぱいに烟まわれり

幽谷に風嘯いて黄紅葉が

苔踏んで行く我に降り来る

ひら/\と散った一葉に冷めたい

秋が生きてたコタンの夕

桂木の葉のない梢天を衝き

日高の山に冬は迫れる

楽んで家に帰れば淋しさが

漲って居る貧乏な為だ

めっきりと寒くなってもシャツはない

薄着の俺は又も風邪ひく

炭もなく石油さえなく米もなく

なって了ったが仕事とてない

食う物も金もないのにくよ/\するな

俺の心はのん気なものだ

鰊場の雇になれば百円だ

金が欲しさに心も動く

感情と理性といつも喧嘩して

可笑しい様な俺の心だ

俺でなけや金にもならず名誉にも

ならぬ仕事を誰がやろうか

「アイヌ研究したら金になるか」と聞く人に

「金になるよ」とよく云ってやった

金儲けでなくては何もしないものと

きめてる人は俺を咎める

よっぽどの馬鹿でもなけりゃ歌なんか

詠まない様な心持不図する

何事か大きな仕事ありゃいゝな

淋しい事を忘れる様な

金ためたたゞそれだけの人間を

感心してるコタンの人々

馬鹿話の中にもいつか思うこと

ちょい/\出して口噤ぐかな

情ない事のみ多い