Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.558 caratteri · 480 schermate
をねらうとは、憎さも憎し。くやしくて銭湯へ行くのも忘れたり」
「一ツ、三月十六日。
春が来て、ヒトリ寝ルノハイヤナレド、花が咲くゆえがまんできけり」
「おっといけねえ、いけねえ。うっかりと声も出して読めねえや。こりゃおらがゆうべないしょによんだ歌なんだからな。こんなものをだんなに聞かれたひにゃ、手もなく笑われらあ。――はてな。まだあったと思ったが、もうねえのかな」
「ウフフ……」
「え! 起きていたんですかい! しゃくにさわるね。寝てたと思っていたら目があいていたんですかい!」
声をたてて読んでいたのはもちろん伝六。しかも、読んでいたのは笑わせることに、『ふところ日記八丁堀伝六』と表紙にものものしい断わり書きの見えるとらの巻きなのですから、すさまじいのです。
「ウフフ。今のは歌かい」
「いらんお世話ですよ」
春行燈の向こうからこちらへ背を向けて、うつらうつらとまどろんでいたと思ったればこそ、つい心を許して口ざみしさのあまりに読むともなく読みあげていたのを、意外にもすっかり名人に聞かれてしまったので、恥ずかしさと腹だたしさに伝六は中っ腹でした。
「人の悪いにもほどがあらあ。