Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.105 caratteri · 337 schermate
だんなも彫りはお好きですかい」
「好きなればこそ目についたんだ。いかにも胸のすくような朱色だな。さだめし、名のある彫り師だろうが、どこのだれだ」
「それがちっと変わっておりましてね、評判のたつのを当人が好かねえんで、あんまり世間に知られちゃおりませんが、神田の代地の伊三郎ってえいうちょっと気性の変わった名人はだの親方ですよ」
「道理でのう。おれも江戸の彫り師なら五、六人名のある男を耳に入れていねえわけじゃなかったが、このつぶし朱彫りだけは見当がつかなかった。彫り師によっちゃ、いっさい女の膚を手がけねえのがいるようだが、大将はどっちだい。女も彫るのかい」
「彫る段じゃござんせぬ。一生に若い女を千人彫ってみてえと、千人彫りの願までたてているとかいう話ですよ」
「なに! 若い女!――におってきやがったな! 伝六! 伝六!」
「…………」
「何をふうふうゆだっているんだ。話ゃ聞いたろう。眼がつきかかったんだ。早く上がりなよ」
「ええ、ええ、わかりました、わかりました。ようやく長湯をなすったいわく因縁がわかりましたがね。長湯にもよりけりだ。あっしゃもう……あっしゃもう……酢にしてもらいたくなりましたよ。