Classici giapponesi con furigana
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めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
Leggi 名人地獄 (めいじんじごく) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 149.286 caratteri · 301 schermate
ポンポンポンポンと打っていると、自然と黄金のあり場所が、わかって来るのでございますよ」
これを聞くと銀之丞は、しばらくじっと打ち案じていたが、
「さては貴様は鼓賊だな」忍び音で叱※(「口+它」、第3水準1-14-88)した。
「へい、お手の筋でございます」
「ううむ、そうか、鼓賊であったか」
「相済みませんでございます」
「おれに謝る必要はない」銀之丞は笑ったが、「どうだ鼓賊、儲かるかな?」
「一向不景気でございます」
「そうでもあるまい。もとでいらずだからな」
「が、その代り命掛けで」
「だから一層面白いではないか」
「これはご挨拶でございますな。相変らずの観世様で」
「ところでお前は知っているかな、あの有名な『玻璃窓』が、お前の後を追っかけているのを」
「へい、今夜も追っかけられました」
「貴様、今に取っ捉かまるぞ」
「いい勝負でございます」
「なに、いい勝負だ、これは面白い。で、どっちが勝つと思うな?」
「とにかく今は私の勝ちで。……あすのことは判りませんなあ。……ところで鼓は頂けますまいかな?」
「さあそれだ」と銀之丞は、皮肉な笑を浮かべたが、「鼓賊であろうがあるまいが、おれには何んのかかわりもない。