Classici giapponesi con furigana
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みょうじのはなし
名字の話
柳田 国男
Leggi 名字の話 (みょうじのはなし) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.823 caratteri · 46 schermate
一村ことごとく魚の名を家号にした伊予の漁村
これに反して武家の方は数回の大移住のためによほどの混乱を生じ、少なくとも客観的にはその家号の由来が不明になっている。しかるに旧幕時代は普通の土民は、公けに在名を称する事を禁ぜられた。二字ということは中世では名乗を意味した。武士がある大家の家人となれば、名簿に二字を書してこれを主人に呈し、実名を諱まずに呼んで下さいという儀式を行った。この制度が廃れてから、公けに家号を名乗ることを二字の免許と称した。村々には長百姓と小百姓、もしくは地主と門男との二階級があって、後者は武家の特権に対しても、または旧家門閥の威厳を維持する上からも、絶対に家号を唱うることを許されず、しかもその多くのものは疾くの昔に家号を忘却し、または最初から家号がなくして、十数代も何村何兵衛で通っておった。
一村ことごとく魚の名を家号にした伊予の漁村
明治の初年に在名の禁が解かれて、次いで戸籍にいわゆる姓氏を録せなければならぬことになった時に、村々の役場ではそれはそれは大騒動であった。数百戸の無家号の人がとにかく何か名字を持たなければならぬことになった。旧家の零落したものまたは本家の明白なるものは、もちろん私にはこれを用いていたのであるからして面倒はなかったが、親代々の小百姓は皆困った。