Classici giapponesi con furigana
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かいそうろく
回想録
高村 光太郎
Leggi 回想録 (かいそうろく) di 高村 光太郎 (たかむらこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.774 caratteri · 71 schermate
初めに父が端の方だけをやってくれて、後を習ってやるのだが、全く手に負えない。然しそれをよく彫る為には刃物も研がなければならぬしそれで刃物のことも解って来る。その稽古は檜の材に限って、今見ると勿体ないような五寸角で裏表やったものだ。一番初めに縦横の線だけのものをやる。一つの枠の中に四本の溝を同じ間隔で彫るのだが、その深さがなかなか揃わない。深さが揃っても今度は総体に深過ぎたり浅過ぎたりする。深過ぎると何かギリギリしてギスついた地紋になり、浅いと嵩のない弱いものになって了い、丁度いい深さというものが幅に比例してあるのだが、それがなかなか呑込めない。その幅、深さの関係が非常にうまく合わないと地紋のよさが出て来ない。昔はそんなことは決して説明はしなかったから、「此は面白くない。」と言われるだけで、何故よくないのか分らない。同じことを新しくやり直す。その次が工地紋というのをやって、少しずつ複雑になるのだが、実は複雑な程易しくなるのであって、最初の簡単なのが一番厄介なのである。私は今でも時々その稽古をやってみるが、馬鹿にしていると、そんなことは出来なくなって、なかなかむずかしいものだ。