Classici giapponesi con furigana
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あかげっと しなあちこち
国枝史郎歴史小説傑作選
国枝 史郎
Leggi 国枝史郎歴史小説傑作選 (あかげっと しなあちこち) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 59.334 caratteri · 121 schermate
今昔茶話
一 風見章さんのこと
一 風見章さんのこと
前司法大臣風見章閣下、と、こう書くと、ずいぶん凄いことになって、僕など手がとどかないことになる。しかし、前大阪朝日新聞記者風見章、と、こう書くと、僕といえども気安くものが云える。そこで、その頃の風見さんのことを書く。
その頃僕はその大阪朝日新聞社の社会部の記者であった。その時の同僚といえば、この記事を掲載する「外交」の社長の竹内夏積(本名は、克己だ)や、画家の幡恒春や、今は無き橋戸頑鉄や、水島爾保布や、釈瓢斉などであり、社会部長は長谷川如是閑先生であった。通信部には支那通の波多野乾一がいた。
そうして風見さんは、社会部で無くて、外報部の副部長格であったような気がする。
さて或日、その風見さんが、頭を白い布で捲いて、和服姿で、ヌッと編集室へ入って来たことがあった。
「オーイ、風見、どうした?」
「喧嘩して、頭、割られたのか」
などと、あちこちから、悪童どもが声をかけた。
すると風見さんは、山ヌケが起こって、俺を埋めようとしたって、俺、ビクともしないよ、といったような、よく云えば剛胆、素直に云えば胆汁質のボーッとした態度で、
「禿頭病にかかったんだ」