Classici giapponesi con furigana
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こうふ
坑夫
Leggi 坑夫 (こうふ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.690 caratteri · 283 schermate
襟の所がぞくぞくする。それから起きて表へ出て空を見たら、星がいっぱいあった。あの星は何しに、あんなに光ってるのだろうと思って、また内へ這入った。金さんは相変らず平たくなって寝ている。金さんはいつジャンボーになるんだろう。自分と金さんとどっちが早く死ぬだろう。安さんは六年このシキに這入ってると聞いたが、この先何年鉱を敲くだろう。やっぱりしまいには金さんのように平たくなって、飯場の片隅に寝るんだろう。そうして死ぬだろう。――自分は火のない囲炉裏の傍に坐って、夜明まで考えつづけていた。その考えはあとから、あとから、仕切りなしに出て来たが、いずれも干枯びていた。涙も、情も、色も香もなかった。怖い事も、恐ろしい事も、未練も、心残りもなかった。
夜が明けてから例のごとく飯を済まして、親方の所へ行った。親方は元気のいい声をして、
「来たか、ちょうど好い口が出来た。実はあれからいろいろ探したがどうも思わしいところがないんでね、――少し困ったんだが。とうとう旨い口を見附けた。飯場の帳附だがね。こりゃ無ければ、なくっても済む。現に今までは婆さんがやってたくらいだが、せっかくの御頼みだから。