Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つぼ

壺

山本 周五郎

Leggi 壺 (つぼ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.624 caratteri · 34 schermate

Aozora Bunko

五

しだいです、勝は明らかにそこもとのものです、さし出がましいがあとはお任せ下さらぬか」「ばかなことをお云いなさるな」七郎次が堪りかねたように出て来た、「どなたか知らぬが勝負はこれからだ、こなたにかかわりはないひっこんでいて貰いましょう」

又右衛門はふり向いてかれを見た、底の知れない深さと、千斤の重みをもつ眼だった、呼吸五つばかりのあいだ七郎次の顔をみつめていたが、ふたたび又右衛門は向き直った。

五

たとえ合意のものでも勝負に死者を出せばところの掟に触れる、そうなれば主家の名にもかかわり、ことに相手が下郎では武士の体面もよくはない、勝敗はもうみえたのだからこれでひき取られてはどうか。条理のある言葉だし、どこかにいやと云わさぬ態度がみえた、それで三人の武士はこころよく納得し、あとを頼むとさえ云ってそこをたち去った。

「……さあ帰ろうか」三人の去るのを見送ってから、そう云って又右衛門はあるきだした、「おまえにはわからなかったろうが、そして自分では打を押していたつもりだろうが、相手はひきつけて切り返す、その間の見きりがついていた、おまえは胴をとられたろう、それも殆んど両断するほどに」