Classici giapponesi con furigana
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よなきてっこつ
夜泣き鉄骨
海野 十三
Leggi 夜泣き鉄骨 (よなきてっこつ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.273 caratteri · 31 schermate
栗原は、若い横瀬から、スウィッチの箱をうけとると一人で帰って行ったのだった。
「さあ、こっちへ、入んねえ」
「はあ――」
「わしは、鳥渡、お前さんに、見て貰いてえものがあるんだ」
「俺に、判るかなァ」
「ものは、これなんだ」わしは、机の抽斗しの奥から、新聞紙にくるんだものを、出してきた。
「この硝子で出来たものはなんだね」わしは、それを横瀬に手渡した。
「これは、注射器の一部分ですよ」
「注射器? そうだろうな、わしも、そう思った。それで、何の注射器か、お前さんに判らないかい」
「さァ――」横瀬は、モシャモシャ頭髪を、指でゴシゴシ掻いた。「注射器は判るが、尖端についている針が無いから、見当がつかねえ」
「じゃ、此処んとこを見て呉れ。この注射器の底に、ほんのり茶っぽいものが附いているが、これは、なんて薬かい」
「うん、なんか附いてはいるが――」若い男は注射器を、明り窓の方に透かして、その茶色の汚点に眺め入った。「電灯は点きませんか」
「生憎、この合宿じゃ、六時にならないと、点かないんだ。まだ三十分も間があるよ」
初夏の夕方は、五時半を廻っても、まだ大分明るかった。
「さあ、わかりませんね。