Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たいくうまかん

大空魔艦

海野 十三

Leggi 大空魔艦 (たいくうまかん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 31.098 caratteri · 63 schermate

Aozora Bunko

そしていきなり丁坊の鼻のさきへ、ピストルの銃口をむけた。

「あッ、僕を殺そうというんだな。殺されてたまるものか。うぬッ――」

と、丁坊は、かなわないまでも、その怪人にくいつこうと思って、一生懸命に立ちあがろうとしたが、どうして立ちあがれるものか。なにしろ丁坊は、首だけ外にだして袋の中に入っているんだから、まったく自由がきかない。くやしいが、ついにこんな見もしらぬ氷原の上で、防毒面の怪人に殺されるかと思い、丁坊は非常に無念であった。

すると、そのとき別の人がつかつかと出てきて、ピストルを持つ人の手をおさえた。ピストルを持っていた人は怒ったらしい。二人が争うのを見ていた残りの人も、結局ピストルをうとうとした人をおし止めた。

「なんだ! 生命は助かったのか」

丁坊は弱味を見せまいとしたが、さすがに嬉しかった。

しかしはたして、それは嬉しがることであったろうか。いや、丁坊は知らないけれど、彼の一命を助けた人というのは、この氷上の怪人団の智恵袋といわれている人物であって、やがてこの丁坊を、死よりも、もっとつらい仕事に使おうとしているとは、神ならぬ身の丁坊は知るよしもなかった。