Classici giapponesi con furigana
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たいくうまかん
大空魔艦
海野 十三
Leggi 大空魔艦 (たいくうまかん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 31.098 caratteri · 63 schermate
丁坊は嬉しかった。
たとえ善人であろうと悪人であろうと、そんなことはどうでもいい。生きた人間がいさえすればいいのだ。氷原に誰一人として生きた人間がいなければ、このまま落下傘で下りてみたところで、丁坊は餓死するか、さもなければこの辺の名物である白熊に頭からぱくりとやられて、向うのお腹をふとらせるか、どっちかであろう。
しかしもう大丈夫だ。生きた人間が見ている以上は自分をかならず助けてくれるであろう。
丁坊は、はじめていつものような快活な少年にもどっていった。
はたして丁坊の思ったとおり、彼の一命はうまくすくわれるであろうか。
銃声
落下傘はついて、丁坊を氷原の上になげだした。
風があるので、丁坊のまるい身体は、氷上をころころと毬のように転ってゆく。はやく助けてくれなければ、いまに氷の山かなにかにぶつかって死んでしまう。はやく頼む。
そのうちに、うしろの方で思いがけなく大きな銃声がした。
だーん、だんだだーん。
「ああ、僕を撃った。やっぱり彼奴らも大悪人だ。なぜ罪もない僕をうつんだ」
丁坊は、また大きな失望と恐怖とに陥った。しかも間もなく、彼はそれが間違いであったことに気がついた。