Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 145.722 caratteri · 286 schermate
です、そうです、人間は決して病気や災難で死んだものではありません、この世につかわされた運命が、そこで尽きたからそれで死ぬのです……今生の善根が、他生の福徳となって現われぬということはなく、前世の禍根が、今生の業縁となってむくわれぬというためしはございませぬ……十善の戒行を修した報いが、今生において天子の位に登ると平家物語から教えられました、『十善天子の御果報申すもなかなかおろかなり』と平家御入水の巻にございます。帝王の御身ですら、御定業をのがれさせ給わず、ましていわんや……この小智薄根のわたくし……いかなる前生の罪か、この通り不具の身として、人間界に置かれましたわたくし……」
と言って、弁信法師は嗚咽して泣きました。涙がハラハラと雨のように落ちます。たまらなくなったと見えて、杖の上に置いた手の甲に顔をうずめて泣きましたが、
「ねえ茂ちゃん、お前がよく歌った、あの九つや、ここで逢わなきゃどこで逢う、極楽浄土の真中で……という歌が、わたしの耳に残って、今ぞ胸の蓮華の開くように沁み渡ります」