Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Leggi 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 285.635 caratteri · 558 schermate
子のように、沈みっきりになってしまう気づかいは絶対にありません。
そのうちに、どこぞへ浮いて来るに相違ないから――どなたも心配をしないで下さい。
十二
茂太郎が陥没して、まだ浮き上らないところの地点の、忍冬の多い芝原に、そんなことは一切知らないで、一人の太った労働女が現われて、
「どっこいしょ」
と言い、重い荷物を背中からドシンと、その芝原の上に卸しました。
そのドシンと地響をして下へ卸した荷物を、取り直して地上へ形よく置き据えたところを見ると、それは石です。石は石だが、角に削って、かなり手入れをした石ですから、形よく置き据えたところを見ると、まさに石塔の形であります。
形でありますではない、たしかに、石塔なのです。あらかじめ置いてあったところの敷石もあれば、水盤、花立のような形も、ささやかながらその前に整うている。
そこへ、今しも、背負い来った長方形の、目方おおよそ二十貫目もあろうというのを据えつけると、おのずから石塔の形が出来上ってしまいました。
その前で、ホッと息をついた労働女。
この辺で労働女といえば、それは海女にきまっているようなものです。