Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate

Aozora Bunko

と同時に竜之助は、それがお雪だなと思いました。

お雪が忍んで来て、ここで泣く――それは今宵に始まったことではない。

お雪の絶望に似た泣く音を、夢うつつの間に竜之助が聞くのも、耳新しいことではない。

その時、またしても、不意にピグミーが襲いかかって来ました。

これより先、二つに斬られて壁にへばりついていたピグミーが、またピクピクと動きはじめたと見れば、いつのまにかそれが一つになって、壁から真一文字に飛んで、再び刀の物打のところへしっかりとかじりつき、

「ね、足音がするでしょう、いつもの足音とは違いますよ、いつもの足音は、一筋にこの部屋へ向いて忍んで来たでしょう、今度のは、あれ、ああして、一間一間をのぞいて歩いて来ますよ、この三階だけでも三十幾間かあるでしょう、それをいちいちああして、忍び忍びに様子を見ながら、だんだんこちらへ近づいて来る者がありますよ、若い人です、男ですよ、刀を差しています、どのみち、やがてここへやって来ますよ、ここへ来たら事です、さあ、御用心なさい、御用心」

小うるさい! 再び竜之助が刀を振ると、ピグミーはまたも二つに斬られて、壁へ行ってヘバリつきました。