Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Leggi 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 214.131 caratteri · 423 schermate
米友が持っておいでなさるこの杖は、杖と見えても杖じゃねえんだ、まかり間違ったら槍に化けるように仕掛がしてあるとはお釈迦様でも気がつくめえ。やい山猿人足、手前たちは世間を見たことがねえから、この米友がどのくらい槍が遣えるんだかその見当がつくめえ。山猿と言われたのが口惜しけりゃここまで来てみやがれ、米友の槍が怖いと思ったら、早く川を通せろやい」
こう言いながら米友は、持っていた杖を片手に取ってブンブンと振り廻し、猿のような面をして白い歯を剥いて罵ると、たださえ気の荒い郡内の川越し人足が、こんなことを言われて納まるはずがありません。
「ふざけた野郎だ、叩き殺せ」
この騒ぎで、駒井能登守の連台を担ぎかけた人足も、与力同心の股倉へ頭を突っ込んだ人足も、みんなそれをやめてしまって、米友の方へバラバラと飛んで行きました。宿役人は青くなってその騒ぎを抑えにかかります。
意外の騒動が起ったので、駒井能登守はやむなくその騒ぎを見ていました。与力同心の連中もそれを見ていました。いずれも人足どもの騒ぎ、宿役の連中が取鎮めるであろうから自分たちが手を下すまでもあるまい。それで騒ぎの済むのを待っているうちにも、岩の上へ跳り上った米友の無遠慮露骨な罵倒を聞いてハラハラしました。