Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Leggi 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 264.133 caratteri · 524 schermate
そうして畢竟、悪いことをした奴は、悪いことをしただけが仕得で、人間の応報の怖るべきことを思い知る制裁を与えらるることなしに済んでしまうとしたら、この世の中は不公平なものだ、ばかばかしいものだ。兵馬はそんなことを考えると頭が重くなって、経机の上に両手でその重い頭を押えて俯伏いた時、ハラハラと涙がこぼれました。
宇津木兵馬はその晩、泣いてしまいました。それは自分の腑甲斐ないことばかりではなく、過ぎにしいろいろのことが思い出されると、涙をハラハラとこぼしはじめて、やがて留度もなく泣けて仕方がありません。
兵馬自身にも、その悲しいことがわかりませんでした。慢心和尚に言われたことの腹立ちは忘れて、ただただ無限に悲しくなるのでありました。それだから経机の上へ突伏して、いつまでも眠ることもしないで泣き暮していました。
いっそのこと、刀も投げ出し、お松を連れてどこへか行ってしまおうかしら。そうして小店でも開いて、町人になってしまおうかとも思わせられました。そうでなければ髪を剃りこぼって、こんなお寺のお小僧になってしまった方が気楽だろうとも考えさせられました。
兵馬の心は、今日まで張りつめた敵討の心に疲れが出て来たのかしら。