Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Leggi 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 264.133 caratteri · 524 schermate
この米友をさえ怖れなかった猿どもが、この間抜けた男が来たために逃げ出したとすれば、米友の沽券にかかわらないという限りはない。米友は自分の実力でこの猿どもを懲らすことができないで、外来の人から追っ払ってもらって、それでようやく危急を逃れたというように見られることは心外でしょう。それですから米友は、よけいなお世話と言わぬばかりの面をして、大きな男を睨めました。
「猿を追っ払うには、力ずくではいけねえのでございますよ。初めての人は、この松明がいちばんいいのでございますよ、松脂でもいいのでございますよ、猿は人間よりか火の方を怖がりますから、こうして火を持って歩くと、傍へ寄れねえのでございます。だからここを通る旅の人は、みんな松明を用心しているのでございますが、お前さんはそのことをお知りなさらねえから、それで猿がああして集まって来たのでございましょうよ」
「なるほど」
この説明を聞いて米友は、なるほどと合点しました。これによって見れば猿が逃げたのは、自分の実力よりもこの大男の実力を怖れたからではなく、全く火を持っているのといないのとの相違で、人物の如何にはかかわらないのだという保証がついたようなものだから、それで米友はいくらか安心しました。