Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Leggi 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 262.120 caratteri · 516 schermate
ございませんから、当分は法恩寺に御厄介になっているつもりでございます、またわたくしも訪ねて参りますが、茂ちゃんにも、どうか遊びに来るようにおっしゃって下さいまし。それでは今日はこれで失礼を致します」
背に負っている琵琶を重そうに、楽屋番の前に頭を下げたのは、例の清澄寺にいた盲法師の弁信でありました。
「ようござんす、そう言いましょう。おっと危ない危ない、突き当ると溝ですぜ、板囲いについて真直ぐにおいでなさいまし、広い通りへ出ますから」
楽屋番は出て行く弁信を、後ろから気をつけてやりましたけれど、そのあとで、
「いやに薄汚ねえ坊主だ、どうしてこんなところへ入って来やがったろう、一人で入って来たにしてはあんまり勘が良過ぎらあ」
ぶつぶつ言って、中へ引込んでしまったが、弁信から言伝てられたことは一切忘れてしまって、その趣を茂太郎に取次ごうともしない。弁信は湿っぽい路次を辿って、広い通りの方へ歩いて行きました。
清澄の茂太郎が両国へ現われるのと前後して、盲法師の弁信も江戸へ現われました。
ところもあまり遠からぬ法恩寺の長屋に居候をすることになった弁信は、毎夜、琵琶を掻き鳴らして江戸の市中をめぐります。