Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Leggi 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 262.120 caratteri · 516 schermate
二
「ああいやだ、聞いてもぞっとする」
盲法師は木の上を見上げながら、ぞっとして立ち竦みました。
「だっていいだろう、なにも、あたいは蛇を苛めたり殺したりするために、蛇を捉まえるんじゃないからね」
木の上では申しわけのような返事です。
「それにしたってお前、蛇なんぞ……早く下りておいで」
「もう二つばかり捉まえてから下りるから、弁信さん、お前、あたいにかまわずに燈籠を点けに行っておいで」
木の上の悪太郎は下りようともしないから、盲法師は呆れた面で金剛杖をつき直しました。
二
浪切不動の丘の上に立つ高燈籠の下まで来た盲法師は、金剛杖を高燈籠の腰板へ立てかけて、左の手首にかけた合鍵を深ると、潜り戸がガラガラとあきました。杖は外に置いて、釣燈籠だけは大事そうに抱えて中へ入った盲法師、光明真言の唱えのみが朗々として外に響きます。
阿謨迦毘盧遮那摩訶菩怛羅摩尼鉢曇摩忸婆羅波羅波利多耶――
コトコトと梯子段を登る音が止んで暫らくすると、六角に連子をはめた高燈籠の心に、紅々と燈火が燃え上りました。光明真言の唱えは、それと共に一層鮮やかで冴えて響き渡ります。
その余韻が次第次第に下へおりて来た時分に、前の潜り戸のところへ姿を現わした盲法師の手には、前と同じような青銅の釣燈籠が大事に抱えられていましたけれど、持って来た時とは違って、その