Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しょうぐん

将軍

芥川 竜之介

Leggi 将軍 (しょうぐん) di Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.852 caratteri · 31 schermate

Aozora Bunko

どうか、しっかりやってくれ。」

将軍は「しっかり」の意味を伝えるように、堀尾一等卒の手を握った。そうしてそこを通り過ぎた。

「嬉しくもねえな。――」

堀尾一等卒は狡猾そうに、将軍の跡を見送りながら、田口一等卒へ目交せをした。

「え、おい。あんな爺さんに手を握られたのじゃ。」

田口一等卒は苦笑した。それを見るとどう云う訣か、堀尾一等卒の心の中には、何かに済まない気が起った。と同時に相手の苦笑が、面憎いような心もちにもなった。そこへ江木上等兵が、突然横合いから声をかけた。

「どうだい、握手で××××のは?」

「いけねえ。いけねえ。人真似をしちゃ。」

今度は堀尾一等卒が、苦笑せずにはいられなかった。

「××れると思うから腹が立つのだ。おれは捨ててやると思っている。」

江木上等兵がこう云うと、田口一等卒も口を出した。

「そうだ。みんな御国のために捨てる命だ。」

「おれは何のためだか知らないが、ただ捨ててやるつもりなのだ。×××××××でも向けられて見ろ。何でも持って行けと云う気になるだろう。」

江木上等兵の眉の間には、薄暗い興奮が動いていた。

「ちょうどあんな心もちだ。