Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Leggi 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) di 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 136.097 caratteri · 267 schermate
』
お爺さんのお話は、何やらまわりくどいようで、なかなか当時の私の腑に落ち兼ねたことは申すまでもありますまい。殊におかしかったのが、竜宮界だの、乙姫様だのと申すことで、私は思わず笑い出して了いました。――
『まァ竜宮などと申すものが実際この世にあるのでございますか。――あれは人間の仮構事ではないでしょうか……。』
『決してそうではない。』とお爺さんは飽まで真面目に、『人間界に伝わる、あの竜宮の物語は実際こちらの世界で起った事実が、幾分尾鰭をつけて面白おかしくなっているまでじゃ。そもそも竜宮と申すのは、あれは神々のおくつろぎ遊ばす所……言わば人間界の家庭の如きものじゃ。前にものべた通り、こちらの世界は造りつけの現界とは異り、場所も、家屋も、又姿も、皆意思のままにどのようにもかえられる。で、竜宮界のみを竜神の世界と思うのは大きな間違で、竜神の働く世界は、他に限りもなく存在するのである。が、しかし神々にとりて何よりもうれしいのは矢張りあの竜宮界である。竜宮界は主に乙姫様のお指図で出来上った、家庭的の理想境なのじゃ。』
『乙姫様と仰ッしゃると……。』
『それは竜宮界で一番上の姫神様で、日本の昔の物語に豐玉姫とあるのがつまりその御方じゃ。